デザインは見栄えだけではなく機能も含まれています。
ホームページの制作も同様だと常々考えてきました。
不要な要素を排除すること。
ジョブズ流に倣えば、それは「NO!だ」。要するに不要だと。
サイトデザインは、あれやこれや色々と加えればなんとなくカッコが付いたような気がします。
が、結果ゴチャゴチャ。
そのように構築したサイトから無駄をそぎ落とす作業は大変です。
建築業でいえば、増築を重ねた住宅をまた元に戻すような作業でしょうか。
ですから、私の場合は最初に「まずやってみよう」の精神で、必要と思われる機能を反映したラフデザイン(ラフといっても結構精密ですしコンテンツも反映します)を描いてみます。
もちろんHTMLやCSS、PHPなどの要素を意識したデザインですし、当然クライアントさんの営業的な側面を重視しています。
そこから、不要な部分(コンテンツ項目も含めて)を徹底的にそぎ落とし、まとめられる部分はスマートに結合していきます。
また、クライアントさんの意見を鑑みて、SNSっぽい部分や動的な表現も必要を感じなければ、どんどん削ります。
そうすると、経験上大体50%位にダイエットできます。
この考え方の基本はユーザーさんが「見やすく判りやすいサイト」です。
次にすることは、配色の調整です。
無駄な色数はどんどん統合します。
この作業によって、全体のイメージがしっとりとしてきます。
一番重要なことは、クライアントさんがビジネス上で、何を主張したいかを明確にすることだと考えています。
ここまでたどり着いたら、ようやくデザインのプレゼンです。不安ながらも…。
これまでに制作させていただいたサイトの中で印象的な案件がありました。
碧南市を拠点とされている食料品店「イクタフード」さんです。あえてスーパーとは呼びません。
良い食品にこだわったお店です。

http://food-ikuta.co.jp/
この時には、まず「シンプルであること」がリクエストでした。
コンセプトは「新規に食材を納入される取引先さんが理解しやすいサイト」です。
社長さんは、良い食材を仕入れる為にいつも日本全国を飛び回っておられます。
新規取引の出会いも多いとのこと。
サイトターゲットは、来店される地元のユーザーさんではありませんでした。
普通なら逆ですね。
で、考え抜いたデザインが、現存のサイトです。
売り文句やくどい企業説明よりも、社長さんや店舗の動きを印象的に表現することで、自社アピールを行おうという作戦です。
そのために、とってもシンプルデザイン。
ですから、余分な宣伝用のパーツが一切ありませんし、余白部分が多いのも特徴です。
そして、デザイン上特徴は、配色がほぼ単色なんです。
ロゴと写真は別として、その他は色の濃淡によって表現をしています。これは冒険でした。
最終的に、最初のラフデザインと比べ20%程度までダイエットしたと思います。
なので、このときのプレゼンは一生忘れないほど不安と緊張感で一杯でした。
まあ、結果はいつもの通りでしたけど。
社長さんの懐の深さの賜物でしょうね。
ちなみにシンプルなサイトだといっても、HTMLやPHPのコーディング(サイト構築)は普通の倍以上複雑に組んでいます。
シンプル≠簡単なのです。
思い出深い案件でした。
不要なもの、それは「NO!だ」。
求められる必要なものだけをシンプルに!
今回のエントリーは、ささやかながらジョブズ氏を偲んで。